こどもの成長とともに、興味に沿った本や絵本が増える一方で、これまではよく
読み聞かせしたものの、次第に遠ざかってゆく絵本がでてくるのは、当然の理。
わが家の場合は、幼稚園時代に毎月配本された「かがくのとも」、「こどものとも」
といった類の簡易絵本が、それに該当します。
リビング内でも、よく読む絵本が占めるの場所と、手に取る頻度が少ない絵本が
鎮座する場所に自然と分かれ、これらの簡易絵本は後者として隅っこに追いやられていました。
こどもに親が「読み聞かせてもらう」絵本として活用
処分する、断捨離する、というのは簡単だけど、「思い出のつまった絵本」ということで
気持ちにブレーキが・・・。もらってくれる友達がいれば、それもよいのですが、
周りには見当たらないため、ほかに何か方法があればいいのになぁと思っていたときに、
「頭のよい子に育てるために 今すぐ絶対やるべきこと」
(アチーブメント出版 川島隆太著)ですてきなアイデアを知りました。
子どもの心を育むこと、そして本の面白さを教え、自分から本を読んで学べる
子どもに育てるために、私は幼少期の読み聞かせは積極的にやるべきだと
考えています。そして、子どもがある程度、文字を読めるようになったら、
今度は役割を交換しましょう。~中略~ ときどきで構いませんから、子どもに
本を読んでもらい、それをおやごさんが聞くのです。こうすれば子どもの
前頭前野が働き、言語などに関わる脳の部位の発達を促進することができます。
川島さんによると、読み聞かせにおいては、
・読み聞かせする側は、前頭前野(ものを考える部位)が活発化。特に感情を込めて
読んでいるときほど強く働く
・読み聞かせしてもらう側は、側頭葉(聴覚にかかわる部位)と辺縁系(感情が動いたときに
働く部位)が活発化
という事実から、本を読むのが好きな子に育てるために、
・小さいころは、親が読み聞かせする
・大きくなったら、子に読み聞かせてをしてもらう
ことを提案されています。なるほど!
こどもの反応 教科書の音読をするのと何が違う?
さっそく、やってみました!
「幼稚園の頃によく読み聞かせした〇○〇(かがくのともなど任意の一冊)、
覚えてる?すごく懐かしいなぁと思って。○○○(こどもの名)が
お母さんに読み聞かせてくれたら、すごーく嬉しいんだけど。
だって、〇〇〇が小さかった当時のこと、いろいろ思い出すのよ。」
と言って、まずは誘導。それから宿題の教科書音読に代えて、
好きな一冊(こどものとも等)をお母さんに読み聞かせてよ、と提案しました。
・既に読み聞かせで知っている話なので、ハードルが低い
・子ども自身も読むことで、なつかしさを感じている
・幼稚園児向けのため、言葉も表現も簡単。お話も短く子どもの負荷が少ない
おそらくこういった点で、子どもは嫌がらずに読み聞かせしてくれました。
読み聞かせしてもらっていた当時の話にも寄り道したりして、
なかなか心地のよい時間です。
(学校のテストにはよくも悪くも全く影響しないでしょうが、苦笑)
おわりに
教科書に採用されている話は、洗練された素材であることは間違いなのですが、
優れた作品であることと、子どもがそれに興味を持つか、は悲しいかな別の問題です。
学校の宿題で毎日音読がでるのですが、「いやいや読む感」「仕方がなく読まされてる感」
がかもしだす「おもしろくない感」をなんとかできたらな、と常々思っていました。
いやでもやり続けることで、身についてゆくことももちろんありますが、
楽しくやり続けられるのなら、そうでない場合に比べ効果的だというのは、
算数の家庭学習をとおして感じてもいたので、それは音読でも同じじゃないかな、と
いうのが今の考えです。こどもは低学年。内容がゆるいのがいいのです。
ここで、読むことのハードルを下げて沢山読み聞かせしてもらおうと思っています。
お役御免リストにすっかり入っていた「もう読まなくなった絵本」にも、
再び登板してがんばってもらいたいです。
紹介した本の内容を詳しく知りたい方は、どうぞ。