子どもが幼稚園児だったころ、幼い子が数という概念を理解するのは、
いくつだろう?と思った時期がありました。
きっかけは、幼稚園の友だちが「家で公文やドリルをやっている」という話を
耳にする機会が多かったことです。
生活の中で小さな知恵を獲得してゆくわが子の様子を味わいたかったので、
さっそく食卓にあがるフルーツを「リンゴが一個あるよ。何個に切ったらいいかなぁ?」や
すでに切り分けたリンゴを用意して「今日は一人何個食べられるかな?」と子どもたちに
問いかけることから始めました。
こどもは、フルーツが大好きだから、自分の取り分を確保する話し合いにも嬉々として
参加してくれます。
お子さんが小さい場合は、いちごなど、切り分ける必要のないものをあらかじめ大皿に用意して、
一緒に数えることから始めると楽しいですよ。
全部数え終わったら、4人分のお皿(4人家族なので)を用意して、
「いちごを一つずつお皿にわけてくれる?」
とお願いすると、喜んでやってくれます。
そして、例えばその日いちごを12個用意していたなら、分け終わった後で、
「今日はいちごが12個あったね。それを4人で分けると一人3個食べられるね。」
と声かえをしてから、いただきます。
余りが出た場合も、そのあまりをどうやってわけるのか、話し合う機会にできます。
あまりが2個の場合は、こどもたち一人ずつもらって大人は我慢する、という
ルールが勝手に出来上がっていたり…。
たまに、大人も食べたい、とわざと譲らないときもあって、
誰が我慢するのかの話し合いになるのですが(たいていジャンケン)、
そのジャンケンで、微妙な後出しをして、何としてもいちごが欲しい!と考える子どもらしい
自己中心さが表れていたりして、なんともかわいいものです。
残りのいちごを2名で分ける前提なら、誰がもらえて我慢するのは誰か、の話し合いになるし、
残り2個は全員で分けるという前提にするなら、1個を1/2に分わけるという話になります。
話し合いは、ときに紛糾することもありますが、どこに着地しても、こどもの表情は真剣ですよ。
だって、大好きないちごがかかっているんですから、笑。